歌舞伎座さよなら公演

明治22年から、120年以上の歴史を育んできた
銀座の歌舞伎座が、来年、平成22年5月より
建替工事に入る。
今年1月から、来年4月までの16ヶ月間、
さよなら公演を行っている。
義経千本桜」を観た。
菊五郎菊之助の親子共演、
吉右衛門玉三郎の出演など
豪華な顔ぶれ。
歌舞伎初心者の私も、たっぷり楽しんだ。
吉右衛門扮する平知盛が、義経方に敗れ、
岩壁の上で自ら碇(いかり)を体に巻きつけ、
海に身を投じる。
鬼のような形相、大きく激しい動き。
怒り、悔しさが、圧倒的な力で迫ってくる。
場面は変わり、「吉野山」で現れた菊之助扮する
静御前の初々しい愛らしさ。
鼓を打ちながらの舞が、印象的だった。

歌舞伎座

歌舞伎公式サイト | 歌舞伎美人(かぶきびと)

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今回、玉三郎菊之助など、女形の舞に感銘を受け、
後日、私は東銀座の東劇で上映されていた
シネマ歌舞伎(アンコール上映)を観た。
玉三郎菊之助の「京鹿子娘二人道成寺」、
それから玉三郎の「鷺娘」。
映像も音響もすばらしく、花道に役者が登場すると、
会場後方から音がして、臨場感に溢れる。
銀座での食事、買物の折、気軽に立ち寄ることができ、
しかも、あっという間に非日常的な異空間に引き込まれる。
こんな経験ができるチャンスは、そうないだろう。
両方とも上映時間は1時間ほどで、チケットは1000円。
このアンコール上映は、先週終了してしまったが、
また企画してほしいものだ。
「鷺娘」はDVDでも観られる。
DVD BOOKの「シリーズ歌舞伎 歌舞伎のいき」も、
入門用としておすすめだ。

シネマ歌舞伎 | 松竹

歌舞伎名作撰 藤娘・保名・鷺娘

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