「柴田是真の漆×絵」展

明けまして、おめでとうございます。
皆さまにとって、楽しい一年となりますよう、
お祈りいたします。

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日本橋をてくてく歩くと、古い石造りの建物。
ギリシア風の柱が並ぶ。
現三井本館は、昭和初期に建てられた
歴史的な建物。
重要文化財に指定されている。
7階にあるのが、三井記念美術館
お正月にぴったりの展覧会、
「江戸の粋・明治の技
柴田是真(ぜしん)の漆×絵」が
開かれている。
柴田是真は、幕末から明治期に活躍した
漆芸家であり、画家とのこと。
日本初公開の「富士田子浦蒔絵額」。
65歳の時の作品で、
明治6年(1873)のウィーン万国博覧会に出品された。
朝焼けの雲が、
金色の粉をまぶしたように表現されている。
富士の冠雪とのコントラストが見事だ。
一方、是真はとてもユーモアのある人のようだ。
「瀬戸の意茶入」は、
一見、どっしりした陶器のように見える。
が、実は、わずか42g。
X線透過写真によると、
素地は竹胎の可能性が高いという。
これを手にした人たちは、
さぞ驚いたことだろう。
この類の作品はいくつもあり、
思わず口元がゆるむ。
そして印籠、盆、重箱、扇・・・。
日本の伝統的な道具に施された
鶴、燕、松、柳、桔梗・・・。
日本の自然の中に息づく、
愛らしいものたち。
ゆるやかな時の中で、
こちらに語りかけてくるようだ。
この展覧会は、2月7日まで。

http://www.mitsui-museum.jp/exhibition_01.html