ヴィオラ・アンサンブルの魅力 第2弾

ヴィオラ界の新星、中村翔太郎くんが、
11月9日、東京藝大の同級生たちとともに、
ユニークな企画の演奏会に出演した。

JTが育てるアンサンブルシリーズ vol.59
ヴィオラ・アンサンブルの魅力 第2弾」である。


演奏は、伊藤慧さん、大角彩さん、橋本恵美さん、森山朋さん、
そして中村翔太郎くん。
全員、東京藝術大学4年生に在籍し、ヴィオラを学ぶ仲間たち。
今回の演奏会のプロデューサーは、川崎和憲先生である。

曲目は、非常に多様で、興味深い。
テレマン:4つのヴィオラのための協奏曲第2番ト長調 
J.S.バッハ:フーガ ト短調 (ディシンジャー編曲) (ヴィオラ4本)
バルトーク:44の二重奏曲より (ヴィオラ2本) 
◆ロック:フラット・コンソート〜わが従兄弟ケンブル氏のために〜 (ヴィオラ3本)
◆野平一郎:トランスフォルマシオンⅠ
      トランスフォルマシオンⅡ
      J.S.バッハシャコンヌによる〜4つのヴィオラのための〜
◆ボーウェン:4つのヴィオラのための幻想的四重奏曲ホ短調
◆ヴラニツキー:カッサシオンヘ長調〜5つのヴィオラのための〜

中村くんがプログラムに掲載したメッセージを、ご紹介しよう。
「今回、演奏させていただく、4人の仲間達と初めて出会ったのは3年半前のこと。
 それまで、高校時代ヴィオラ科1人だった僕にとっては
 本当にワクワクした瞬間だった。
 ヴィオラが5人いることで、常に内声が充実しており、弦楽合奏室内楽
 オーケストラの授業の時には沢山意見交換をしながら音楽作りが出来た。
 今年5年、川崎先生から初めてヴィオラ・アンサンブルで
 演奏する機会を頂いた時も、
 それぞれの音楽観の違いから度々衝突はしたものの、
 1年生の時から築き上げてきた信頼感があったため、
 みんなの気持ちが一つにまとまった演奏会になったと思う。
 卒業後の進路がそれぞれ違う為、
 5人での演奏は(ひとまず)最後になるかもしれないが、
 川崎先生とメンバー一人ひとりに感謝し、
 今日聴きに来て下さった皆様に楽しんで頂けるよう、
 精一杯演奏しよう。」

ヴィオラのみの編成であるはずなのに、
紡ぎ出されるハーモニーの、なんと充実して豊かなこと!
ロックの「フラット・コンソート」で中村くんは第1ヴィオラを担当、
清らかな流れを思わせるような旋律を奏で、
野平一郎氏の「トランスフォルマシオン1」では第4ヴィオラとして、
太く芯のある美しい低音を響かせ、ハーモニーをしっかりと支えて、
大きな存在感を示した。
アンコールは、「津軽海峡冬景色」、そして「宇宙戦艦ヤマト」。
これには驚いた!
特に「ヤマト」では、ヴィオラ5本だけの音とは思えない
迫力と華やかさ。
5人の仲間たちの笑顔が、輝いていた。


 ♪ ♪ ♪

中村翔太郎くんの奏でる、優しく温かいヴィオラの響き。
こころを癒す「グリーン・シリーズ」では、
中村くんの演奏シーンを、ご覧になることができます。
どうぞお楽しみ下さい。

 ♪ ♪ ♪

中村翔太郎くんに関する他の記事、プロフィールについては、
当ブログのタイトル情報にある、日記検索機能を使ってご覧ください!