鎌倉「穴子ちらし小町」夜の部 (びば!かまくら 2012新春)

友だちのよしねえが、
またまた鎌倉ツアーに誘ってくれた。
どこに行くのかわからない、
ミステリーツアー。
今回は6名で、和気あいあいと。
じんこさん、いずみさんも、
張り切って小高い山を登る。
鎌倉の市街地からも程近い、
その衣張山からの、素晴らしい眺め!
三方の山々、そして相模湾
遠くには、かすむ富士山が。
歴史遺跡の「名越(なごえ)の切通し」、鶴岡八幡宮
てくてく歩き続けて、夕方に。
よしねえが案内してくれたお店は、
穴子ちらし小町」。
鶴岡八幡宮から鎌倉駅に向かう途中にある、
こぢんまりとしたお店だ。
若宮大路小町通りを結ぶ通りに、佇んでいる。
昼の部では、大旦那さんが、穴子ちらし一本で腕を振るい、
夜の部では、息子の若旦那さんが、
自ら釣った鮮魚を料理する。


若旦那の小柳鉄平さん。
「自分で釣った魚を、塩焼きにします!」
しましまが鮮やかな石鯛。
小柳さんは、岩手県大船渡市にある北里大学水産学部を卒業。
生まれは中野、小2から鎌倉、大学時代は岩手。
卒業後は横浜中央市場に勤務、
そして料理人になり、10年。
この店を出して、4年目だという。
週に何度も釣りに行き、新鮮なネタを出す。
魚の料理方法は、他の漁師さんにもたずねるそうだ。
「魚釣りが好きなんで、
 どうやったら皆においしく食べてもらえるか考えて、
 お店を出しました」。

お刺身の盛り合わせ。
左から、あじ真鯛こぶじめ、花鯛、いさきのあぶり、いけすたこ。
あじは一口で、ガブッと食べて下さいね」。
かなり大きいお刺身だ。
ガブッと食べて、う〜ん、満足。
いさきのあぶりは、とろける〜。
「今日のネタで自分が釣っていないのは、
 たこ、まぐろ、あわび、牡蠣・・・くらいなものですよ」。
若旦那の釣ったかわはぎで作った骨酒。
ぷ〜んといい香りがして、体もぽかぽか温まる。

これは、うまづらはぎのフライ。
熱々、さくさく、ほくほく。
本当にうまづらなのか、お顔も見ておきたかった。
若旦那に、ネタについてたずねると、
図鑑や本をいろいろ出してきて、
魚の写真や絵を見せながら、解説してくれる。

ぼうずぎんぽの西京焼き。
ぼうずぎんぽ、とっても面白い名前。
味は、銀だらに似ているという。
北海道の根室から、北里大学水産学部の先輩が、
送ってくれたものだ。
「皮の脂がすごくて、
 コラーゲンたっぷり!
 皮と身を、バランスよく食べて下さいね」。
やんちゃな感じの名前だが、
とってもなめらかで、おいしい!

いよいよ、石鯛の塩焼き。
若旦那がさっき見せてくれた、しましまの魚だ。
焼きたてのところを、かわはぎの骨酒と共に。
これは、ぜいたくですよ。
若旦那が釣ってきて、と想像しながら食べると、
おいしさもひとしお。

くわい、実は好物なんです。
久しぶりにお目にかかって、嬉しかった!

くわいの右の白い器の中に、
かわはぎの骨酒が入っている。
香りが漂ってきそうでしょ?
お店はカウンターのみ、
6人で、ぎゅうぎゅうづめになって座る。
若旦那の話に、みんな興味津々、
鎌倉の楽しい夜。
よしねえ、ありがとう!