生徒を信じて送り出す

スポーツに勝ち負けがあるように、
舞台に出て演奏する生徒には
成功と失敗しかない。
教師である私にとっては。
生徒自身には、失敗しても成長の過程が認められる。
けれども、教師には結果しかない。
はっきり言えば、生徒が成功して当たり前なのだ。
それでは、いよいよ本番前、教師はどうすればよいか。
今まで教えたことを、順番に確認させる?
いえいえ、大きなチャレンジの舞台を用意しながらも、
笑顔で大きくうなずいて送りだそう。
本番前にあれこれ指図すると、
生徒は、魂を込めた演奏ができない。
成功か失敗か、しかないのだが、
それでもなお大切なのは、
間違えないことではなく、
いきいきと表現すること。
演奏している生徒自身の顔が輝いているか、
それが一番大切なのだ。