「北斎とジャポニスム HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」

先日、展覧会「北斎ジャポニスム HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」に行ってきました。

(上野の国立西洋美術館 1月28日まで)


来場者が30万人を超えたという、注目の展覧会。
北斎が西洋に与えた衝撃により生み出された作品の数々に、日本人の私こそが衝撃を受けました。


なじみのあるモネ、ドガセザンヌの絵画の構図、人体のポーズが、北斎のそれと酷似していることは、
このように並べて鑑賞しなければ、わかりませんでした。


また、ガラス作家のエミール・ガレの昆虫、花の描き方が、
日本画のような感じであることについて、以前から謎を感じていたのですが、
北斎の影響を受けたからだということがわかり、とても納得しました。


ウィキペディアによると、北斎は江戸時代後期に活躍した浮世絵師。
(1760年生まれ、1849年没かと言われているらしいです。)


印象派の画家たちがその影響を受けて作品を描いたのは、
例えばモネの「陽を浴びるポプラ並木」だと1891年頃なので、
数十年から半世紀以上も後のことなんです。


明治時代、日本は西欧に追いつけ追い越せと努力していましたが、
一方、西欧の美術の世界では、江戸時代の日本美術をこれほど魅力的に感じていたのですね。
この展覧会で、日本の美術の独自性やすばらしさを、改めて実感。


有名な浮世絵の数々はもちろん、ユーモラスな「北斎漫画」もたくさん見ることができ、
北斎の楽しさ、面白さを満喫することができました。