小宮一慶さん著 「時間力」養成講座

この本は、経営コンサルタント小宮一慶さんの、
養成講座シリーズの中の一冊だ。
シリーズには他に、「発見力」、「数字力」、「解決力」、
「読書力」、「社長力」がある。
以前から、新聞、雑誌などに掲載される小宮さんの書いた記事が、
面白いと思っていた。
そんな折、先日行ったミュシャ展の帰り、
エスカレーターで降りていく途中
(ギャラリーはなんと商業ビルの5階にある)、
書店の棚に、このシリーズがずらりと並んでいるのを、
偶然見かけた。
この本は、スキマ時間の使い方とか、
手早く物事を処理するやり方について、
提案するものではない。
「どれだけ働いているかではなく、
どれだけアウトプットを出したか、
それも質の高いアウトプットを出したか」
ということを問う本だ。
読む者の日々の過ごし方、
心のありようなどを振り返らせてくれる。
小宮さんの言う「時間力」とは、
「時間そのものというより、その時間内で発揮される
 自分のアウトプットの質と量をコントロールする力」である。
時間管理をテーマにした本でよく見るのは、
仕事や物事を、重要度と緊急度から考える方法であるが、
小宮さんの提案は、やる気と自由度から考える方法だ。
「やる気があって、自由度の高い時間帯を、どれだけ持てるか」が、
「生産性、アウトプットを左右する」という。
そしてこの自由度というものが意味するのは、精神的自由度。
そのような時間を持つことは、
「人と違う創造的な仕事」につながると言う。
この本は、経営者やビジネスマンだけでなく、
クリエイティブな仕事、生き方をしたい人たちにも、
大いに参考になると思う。
私自身も、結果がなかなか出なくて気分が沈んだり、
何か実行することを、つい面倒だと思ってしまうことがあるが、
「後ろ向きの時間を減らす」、「目的と目標を持つ」、
「自分の存在意義をどのように見つけるか?」など読み進め、
反省したり、元気づけられたり。
心がけるだけで、今からすぐできること、
ムリせず続けられそうなヒントが、たくさんある。
「一ヵ月たったら、また、月間目標を立てる。
 それを繰り返します。」
私も毎日の過ごし方を改善して、充実した時間を増やし、
いろいろなことにチャレンジしていこう!