上原まりさん 平城物語”まほろば”コンサート

筑前琵琶上原まりさんが、
平城遷都1300年を記念して、
「平城(なら)物語”まほろば”」と題するコンサートを、
奈良・法華寺境内と東京・有楽町朝日ホールで行った。
私は、東京で行われた
「平城物語 薬師寺幻想
 二つの塔の祈りから大仏開眼まで」
を聴いた。
大島ミチルさん作曲の、
歴史の流れを感じさせる壮麗な音楽がバックに流れる中、
舞台上では、笛や鼓など日本伝統の音と、
上原まりさんの筑前琵琶の調べが奏でられる。
そして、天武天皇と皇后(後の持統天皇)、光明皇后・・・、
幾多の困難を乗り越え、この日本という国の始まりを築いた
歴史上の人物たちの物語が、
上原さんによって、生き生きと語られた。
壮大な物語の情景や、人物たちの心のひだを、
琵琶という楽器は、なんと雄弁に表現するのだろう。
琵琶の音のいざなう奥深い世界に、
遥かな時を超えて、旅するようだった。