「明治、大正、昭和、平成と一世紀を生きてきました。
震災や空襲など様々な怖い体験もしてきました。
B29の空襲のときには乳飲み子を抱え、…(後略)」。
90歳を過ぎてから、息子さんの勧めで詩を書き始めたという
柴田トヨさん。
初めて発表した詩集『くじけないで』が、
多くの人々の共感を呼び、100万部を超えた。
その人生は、並大抵ではない苦難を乗り越えたものであったという。
もうすぐ100歳。
「この年齢になって、毎朝起きるのは、本当は辛いです」と言いながら、
20年も、栃木県の自宅で、一人暮らしを続けている。
亡き夫との思い出をつづった詩は、
何ともやわらかくふっくらしていて、
かつてあった町並みが、私のまぶたにも浮かんでくる。
本日は、詩集のタイトルになった「くじけないで」という詩の一部を
ご紹介します。
「(前略)
私 辛いことが
あったけれど
生きていてよかった
あなたもくじけずに 」