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昨日、元生徒の「銀の卵」くんから、久しぶりにメールが届いた。
なぜ、「銀」なのか。
とりあえず、彼を銀ちゃんと呼ぼう。
銀ちゃんを受け持ったのは、彼が中学を卒業して、
単身、東京へ出てきたばかりの頃だった。
音楽の知識は不十分、楽譜の読みも遅い。
私は大量の宿題を出した。
すると、どうだろう。
わずか一学期の間に、銀ちゃんはめきめきと頭角を現し、
前期期末試験で、上級生をも凌ぐ成績をおさめた。
(その高校では、3学年混合の能力別、全11クラスとなっていた。)
それで私は銀ちゃんを呼び、
「もう、私のクラスからは卒業だよ」と伝え、
「君は金の卵だよ。自信を持ってね」と言ったのだ。
ところが思いがけず、銀ちゃんは不満そうな顔になった。
「嫌だよ。ずっとこのクラスにいたいよ。
 最初、センセのこと嫌いだったけど、
 今は、もっと厳しくしてもいいって思ってるんだよ」。
そして続けた。
「金の卵なんて嫌だよ。まだ、銀のままでいる。
 いつか金になる日を目指すよ」。
あれから、あっという間に月日が流れ、
15歳だった銀ちゃんは、この春、大学の最高学年になった。
そして昨日のメール。
「今日大事なオーディションがあります。
 受かったら報告しますね! 」
な、なんと頼もしいことだろう!
銀ちゃんは、楽譜の読みがあまりにも速いので、
いざという時の助っ人として有名なのだそうだ。
「神」と呼ばれる、活躍ぶりだという。
少年時代の5、6年というのは、
なんとすばらしい成長を遂げるものだろう。
銀ちゃん、オーディションうまくいきますように。
吉報、待っているからね。
それから、昨日のメールで教えてもらったことだが、
銀ちゃんのお父さまは、私のブログを、
お気に入り登録して下さっているとのこと。
銀ちゃんのお父さま!
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