第45回 年忘れにっぽんの歌

晦日の夜、私はテレビ東京「第45回 年忘れにっぽんの歌」の会場にいた。
生放送開始前の緊張感が伝わる。
クレーンに設置されたカメラが動く。
1階左寄りの席に座った私の後ろには、誰もいないよう。
そっと振り向くと、カメラと目が合った。


華やかなオープニング。
そしていきなり、北島三郎さん。
さぶちゃんの「まつり」で、会場は一気にわき立つ。
続いて、氷川きよしさん。
今まで、大晦日には家事に追われ、テレビを見ていなかった。
どんな方々が出演するのか、全く知らないまま来たので、
本当にびっくりした。
石川さゆりさん、坂本冬美さん、八代亜紀さん・・・、
どの方も、生で聴くのは初めてだ。


山本リンダさんの「狙いうち」!
昔と全然変わっていない。
タイムスリップしたみたいだ。


ゲストが里見浩太朗さん、というのもラッキーだった。
「飛猿」の野村将希さんと共に歌う、
水戸黄門の「あ>人生に涙あり」。
  「人生楽ありゃ苦もあるさ 涙の後には虹も出る」


特に心に残ったのは、安藤まり子さん。
この方は84歳!
生ピアノ1台の伴奏でしっとりと歌い出したのは・・・
本当に驚いた。
学生時代、私が初めての北海道旅行に行った時、
阿寒バスの中でながれていた「まりもの歌」ではないか!


ティーンだった私は、路線バスに歌が流れたことにびっくりし、
あわてて「まりもの歌」のメロディーをメモしたものだ。
安藤まり子さんは、この歌を、
もうずっとずっと長いこと歌っているのだそうだ。
あの時、路線バスで流れた歌声もきっと・・・。


晦日、時空を超える体験をしたコンサートであった。