シュテルネンクライス・フィルハーモニカー
第2回定期演奏会を間近に控え、
指揮者とオーケストラのメンバーが、熱く語り合いました。
会場は、アンリ・シャルパンティエ銀座本店。
作りたてのデザートを前に、3人が明かした胸の内とは・・・？
指揮 宇野健太(健)
ヴィオラ 中村翔太郎(翔)
ヴァイオリン 藤井杏子(杏)
聞き手 吉田菊子(菊)
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♪20歳の挑戦
菊 お久しぶり！みんなこの間、成人式だったの？
翔 うん。新しいスーツを新調した。
ワイシャツは黒でネクタイは・・・
健 ルパンIII世じゃないか！
翔 ネクタイは白か銀・・・
健 良かった。赤じゃなくて。
僕は留学中で、成人の日はなかった。
杏 用事で行かれなかった・・・
菊 自分たちでオケを作って演奏するのって、どう？
翔 僕らの世代で、どこまで音楽を伝えられるか、
自分でも楽しみ。
杏 若い人たちで、学校も超えて集まることがいい。
健 とにかく爆発してよね！
若いんだし、ハメ外すくらい。
杏 ウノくんが、どんなブラームスを振るのか楽しみ。
翔 ウノくんが振ると、安心して弾ける。
どんな音楽を作ろうとしているのか、大体わかるし、
顔の表情まで予想できる。
健 僕の方も、翔太郎ならこう弾くだろうな、とわかる。
翔 僕に意見がある時は、ウノくんに伝えて、
オケのみんなに話してもらう。
ウノくんの音楽を、わかっているつもりなので、
議論にはならないなぁ。
菊 シュテルネンクライス・フィルハーモニカー
(注:ドイツ語で、シュテルネンは「星」、
クライスは「輪」)というオケの名前は、誰がつけたの？
健 自分でつけた。
だってみんな、ロクな名前言ってくれないんだもん。
UFOとか。
菊 UFOって何？
健 ウノ・ファンタスティック・オーケストラ。
ふざけてるし、僕の名前が入っている。
死ぬまでやらなきゃいけないし、世代交代もできない。
オレの息子が振るわけ？！
♪曲決め、そして練習
菊 今回の曲目、どうやって決めたの？
健 メインプログラムは、アンケート。
1年に1回くらい、オケのみんなにメールで尋ねる。
それでブラームスが決まった。
メンデルスゾーンは、ソリストの希望。
あと1曲、「魔弾の射手」をやりたかったけれど、
全部短調になってしまうので、
同じウェーバー作曲の「オベロン」にしたんだ。
菊 練習はどう？
杏 練習は、そんなにキビしくないし、休憩も沢山あるし、
ほどよい感じ。
健 細かいことばかりやっていると、
建築の全体像がゆがむ。
音楽の設計図をきちんとして、
全体像を明らかにして、みんなにわかってもらう。
結局指揮って、そういう仕事なんだ。
杏 オケやって、本番で全部弾き終わると、達成感が違う！
みんなと、練習の時から一緒にいるし。
翔 ウノくんはきっと、「みんなはやってくれる」と
信じているに違いないよ。
ウノくんを助けている気持ち？あります！あります！
僕がやらなきゃならないことは、いっぱいあって。
もっとしっかりしなきゃ。
健 翔太郎がいなければ、オレは、オレは・・・
日本でオケなんて、できなかった・・・
翔 今回、チェロが2人しかいなくて、困ってます！
チェロ、ヴィオラ、コントラバス、急募です！
♪みんなの素顔
菊 練習していない時、何しているの？
杏 動画やドラマを見たり、ラグビー観戦。
翔 映画鑑賞。アクション、サスペンス系。
「あなどれりん」が出るもの。
健 「アドレナリン」じゃないの？！(笑)
僕はやっぱり、おいしい日本酒を日本に帰って飲むこと。
それからカラオケ。八代亜紀とか、演歌。
翔 僕は料理も作るよ。
焼ぎょうざ作ったら、すっごいおいしかった！
♪指揮者宇野くんからのメッセージ
菊 最後に、指揮者のウノくんからひと言。
健 オケのメンバー全員で、音楽をぶつけ合います！
50%程度で安全に弾くんじゃなくて、
多少道から外れてもいい、ぶつかって山を作る。
ぶつからなければ、平地じゃないですか。
ひとりひとりの音楽が交わり、ひとつの音楽になる。
同じ世代で音楽をすることで、
それが可能になると思います！
「シャンパンを手にするウノくん」
「左から、ウノくん、翔太郎くん、杏子ちゃん」
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♪プロフィール
宇野健太(音楽監督、指揮)
大分県出身。12歳よりチェロ、15歳より指揮を始め、
佐藤功太郎氏に師事、尾高忠明氏らのレッスンを受ける。
2007年より東京セラフィックオーケストラにて副指揮者、
2008年よりシュテルネンクライス・フィルハーモニカーの
音楽監督。2008年に東京芸術大学附属音楽高等学校を卒業。
現在コンセルヴァトリウム・ウィーン私立大学(旧市立音楽院)在籍。
中村翔太郎(ヴィオラ)
兵庫県出身。4歳よりヴァイオリンを始め、15歳でヴィオラに転向。
これまでオホーツク音楽祭、京都フランス音楽アカデミー、
ヴィオラスペース、リゾナーレ室内楽セミナー等でマスタークラス
受講。JTが育てるアンサンブルシリーズや室内オーケストラARCUSに
ゲスト出演するなど室内楽の分野で活動。これまでにヴィオラを
百武由紀、川崎和憲の各氏に師事。現在東京芸術大学音楽学部在学。
藤井杏子(ヴァイオリン)
神奈川県出身。第１回コンコルソMusicAlte 金賞受賞。
09年、新宿ピットインにて即興ライヴ「乱反射」出演。
これまでに荻野照子、ジェラール・プーレ、山崎貴子、
澤和樹の各氏に師事。東京芸術大学附属音楽高等学校を経て、
現在、東京芸術大学音楽学部在学。
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今回のおいしいデザートは・・・
クロックムッシュ・パリジャン、クレープ・ジュリエット、
ブルーベリーのレアチーズケーキ、銀のモンブラン、
チョコレートとりんごのミルフィユ、ショコラ・ショー・プレーン、
塩バターキャラメルのチョコレートケーキ、クレープ・シュゼット。
支配人の片桐さんの特にオススメのデザートは、
チョコレートとりんごのミルフィユ。
薄く薄〜く生地が重なっていて、ふんわり柔らかいのです！
アンリ・シャルパンティエ | HenriCharpentier
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中村翔太郎君(ヴィオラ)、藤井杏子さん(ヴァイオリン)出演の動画、
"Green Garden"と、"Green Road"を
2011年4月19日の記事、「第11回 試聴コーナー」で、
どうぞお楽しみください！
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中村翔太郎君については、当ブログ2010年4月16日の記事、
「クヴェレ・クァルテットのコンサート」も
ぜひご覧ください。
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藤井杏子さんについては、当ブログ2010年5月25日の記事、
「藝大インプロ研 -佐藤允彦先生プロデュース-」も
ぜひご覧ください。
