CD「ストレス 究極のストレス・クラシック」

全世界で総売り上げ500万枚を突破したという
カラヤンの「アダージョ カラヤン」が、
究極の癒し系クラシック・コンピレーションCDならば、
この「ストレス」は、その対極に位置するものだろう。
20世紀アメリカの作曲家、ジョージ・クラムの
「ブラック・エンジェルズ」が収められているので買ったのだが
まず、イラストのストレスおじさんと、
おじさんを下から刺しそうな東京タワーのイラストに
笑ってしまった。
1曲目の「ブラック・エンジェルズ」の紹介文は、
「いきなり強烈な曲からスタート!
1曲目でリタイアか!?」、
最後の「熊蜂の飛行」(リムスキー=コルサコフ作曲)では、
「ここまで聴きとおせたら、あなたのストレス度はゼロかも!?」
とある。
全17曲で、そのうち3曲は、
ストラヴィンスキー作曲の「春の祭典」から抜粋。
なるほど。
また、17曲のうち10曲が、ロシア、ソヴィエトの作曲家の作品。
ショスタコーヴィチカバレフスキー
ストラヴィンスキープロコフィエフ
リムスキー=コルサコフ
やっぱり。
タイトルも、戦いの踊り、悪魔たちの踊り、
凶悪な踊り、・・・と激しい。
20世紀アメリカの作曲家、ジョン・ケージ
プリペアド・ピアノのためのソナタとインターリュード」
からの抜粋も入っている。
ピアノの弦に、クギや消しゴムなど、
異物をはさんで音色を変えるプリペアド・ピアノは、
普段めったに聴くことができないので、興味深い。
このアルバムの中で、唯一ほほえましいのは、
カバレフスキー作曲「道化師」より「ギャロップ」。
誰でも一度は耳にしたことがあるだろう、
運動会のかけっこで流される、
木琴が大活躍の、あの曲だ。
これをBGMにして仕事をすると、
むちゃくちゃはかどる・・・かもしれない。

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