長尾春花さんのヴァイオリン・リサイタル

若手実力派ヴァイオリニスト、長尾春花さんのリサイタルが、
上野の東京文化会館小ホールで行われた。

お年寄りから、可愛らしいお子さんまで、さまざまな世代の人々、
また、ヴァイオリンを背負った学生のグループなど、
雪の中、たくさんの聴衆が集い、
春花さんの演奏に、熱心に耳を傾けた。
今回のプログラムは、変化に富む意欲的なもので、
新しい境地を切り拓こうとする、春花さんの強い意志がうかがわれる。
ポリーヌ・ガルシア=ヴィアルドの「ヴァイオリンとピアノのための6つの小品」
サン=サーンス作曲、イザイ編曲の「ワルツ形式の練習曲によるカプリス」、
ショーソンの「詩曲」、ラヴェルの「ツィガーヌ」、
シマノフスキの「ノクターンとタランテラ」、
そしてプロコフィエフの「ヴァイオリン・ソナタ 第2番」。
超絶技巧が要求される、難曲ばかりだが、
春花さんは見事なテクニックで演奏、
特に「ツィガーヌ」や「タランテラ」などでは、
鮮やかで多彩な音色と躍動的なリズムで、
私たちを存分に楽しませてくれた。
プロコフィエフの「ヴァイオリン・ソナタ 第2番」は、
本来、フルート・ソナタとして書かれた曲が、
後に、ヴァイオリン・ソナタとして、書き直されたものだ。
私はこの曲を、本来のフルート・ソナタとして、
ジェームズ・ゴールウェイ(フルート)と、
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)の演奏(CD)で愛聴していたが、
今回、春花さんの艶と深みのあるヴァイオリンの音色で聴き、
この曲の魅力に、改めて触れた思いだった。

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Haruka Nagao held a violin recital at Tokyo Bunka Kaikan.
She played Chausson, Ravel, Szymanowski, Prokofiev and so on.
I think she will become a violinist who is loved by everyone.
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長尾春花さんの東北関東大震災・救済復興支援チャリティーCDの
ご案内は、2011年3月29日の記事で、ご覧いただけます。
また、レコーディング・シーンの動画は、当ブログの
2011年3月27日の記事で、ご覧いただけます。
また、当ブログの、2009年12月22日2010年4月16日2010年12月31日の記事も
ご覧下さい。