デイヴ・コーズ再び

デイヴ・コーズが客席後方に現れ、
スポットライトのもと、
ゆっくりとサックスを吹き始める。
見上げてごらん夜の星を」。
大震災に見舞われた日本の人々のために、
選んだ1曲なのだろう。
まるで歌うように奏でられる
デイヴのサックスは、
静まり返ったブルーノート東京に響き渡る。
客席の間を縫うように歩きながら、
ゆっくりとステージに向かう。
皆がデイヴを見つめている。
この曲がこれほど温かく、心に染みたことは、
今までなかっただろう。
そしてステージに上がり、"Together Again"。
「コンバンハ!トウキョウ。ゲンキデスカ?」
と日本語で呼びかける。
"Put The Top Down"の後は、
「アリガトウ」。
前回より一層、日本語でのおしゃべりが増えた。
「ニホンニモドッテコレテ、ウレシイデス。
 ニホンジンガ、ガンバッテルノヲミテ、
 セカイジュウノヒトガ、エイキョウヲウケマシタ。
 コレカライッショニ、ガンバリマショウ」。
ギターのランディ・ジェイコブズと、
ベースのアンドレ・ベリーとは、
前回同様、振り付けもばっちり決めて、
本当にカッコいいステージ!
スペシャル・ゲストは、ピーボ・ブライソン。
美女と野獣」などのバラードでお馴染みだ。
柔らかく伸びる声で、しっとりと聴かせてくれたが、
タオルで汗を拭き拭きというところが、
微笑ましかった。
 デイヴ・コーズ (サックス)
 ピーボ・ブライソン (ヴォーカル)
 ブライアン・シンプソン (キーボード)
 ランディ・ジェイコブス (ギター)
 アンドレ・ベリー (ベース)
 ジェイ・ウィリアムス (ドラムス)
 ティオ・バンクス (キーボード)