クレイトン=ハミルトン・ジャズ・オーケストラ(CHJO)と歌姫トレインチャ

ブルーノート東京に、華やかなビッグ・バンドの音色が響き渡った。
初登場というクレイトン=ハミルトン・ジャズ・オーケストラ。
リーダーは3人。
ベーシストのジョン・クレイトン
サックスのジェフ・クレイトン、
そしてドラムスのジェフ・ハミルトン。
開演前、ステージに2台のダブルベースがあったので、
なぜだろうと思っていた。
しかも、1台はステージの一番前、もう1台は一番奥。
ステージが始まってみると、
一番前のダブルベースは、ほとんど床に置きっ放し。
指揮者(リーダーでベーシストのジョン・クレイトン)の楽器だったのだ。
ジョンの指揮は派手で楽しく、つい目が釘付けになってしまう。
シュッ、シュッ、とバンドの演奏者を指さしたかと思うと、
その場でクルリと回り、またシュッ!
この指揮ぶりを見たくて、また聴きに行きたくなってしまいそうだ。
ジョンはアレンジも手がけている。
トレインチャの話によると、"LET IT SNOW"のアレンジは、
何と、日本に向かう飛行機の中で行ったそうだ。
オランダの歌姫、トレインチャはスペシャル・ゲスト。
クレイトン=ハミルトン・ジャズ・オーケストラと
『ニューヨークの休日』というアルバムを出したばかり。
私が聴いた回では、このアルバムから6曲も披露してくれた。
特に素敵だったのは、
"The Best Things In Life Are Free"。
1927年に書かれたスタンダード・ナンバーだという。
歌詞の一部をご紹介しよう。
‘The moon belongs to everyone
The best things in life they’re free
The stars belong to everyone
They gleam there for you and for me

(中略)

Love can come to everyone
The best things in life
They’re free

(後略)’
トレインチャはとてもチャーミングに、
よく伸びる声で歌う。
オーケストラとの息もぴったり。
とてもハッピーな夜だった。